この想いを君に…
相席はいつも大人な対応をしてくださる神楽さんにお願いした。

神楽さんも快く受け入れてくれる。



「祥太郎、昨日優勝したんだってね」

オーダーを取る時にグレンさんから言われてあたしは嬉しそうに頷いた。

「カッコ良かったですよ!
最後の2時間は1人で走り抜いていましたし…
幼なじみの女性にプロポーズしました、レースが終わってから」

「…幼なじみ?」

グレンさんはまさか、と言った。

「まだ、その方は離婚してないからすぐには結婚出来ないんですけど…」

「…梓?摂津 梓かなあ?」

名字は知らないけど

「あたしは梓ちゃん、という名前しか聞いてませんけど…」

グレンさんは目を輝かせて

「やっぱり!
そっかー、祥太郎、やったなあ」

グレンさんは嬉しそうに言うとジーンズのポケットからケータイを取り出した。

「メール、送っておくよ」

自分の事の様に喜んでくれるグレンさんに、心の中で頭を下げた。
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