この想いを君に…
「ありがとう〜!」

奏は嬉しそうに言う。

「光さん…ごめんなさい」

むっちゃんは気まずい雰囲気で頭を下げた。

「ええよ…気にせんといて」

内心は泣きそうや〜!

怪我して仕事出来へんから収入も少ないのに!

保険が入ってくるにしても…

苦しいわー!



「お兄ちゃんに初めて、買ってもらった」

奏の言葉に思わず詰まった。

そういえば、俺。

何もしてなかった。

常に頭はレースの事ばかり。

「大切にするわ!
学校にも持って行く!」

本当に嬉しそうにはしゃぐ奏を見て

「喜んでくれたらそれでええわ」

当分、生活は苦しいけど、まあ、いっか、と思った。
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