この想いを君に…
新幹線から見える景色は。

夏の熱気を含んだ朝日の光に反射してキラキラと眩しい。



「むっちゃん、奏の妄想に付き合わせてごめんやで」

ちらっと隣のあたしを見つめた光さんは少し照れ笑いを浮かべていた。

「別に、嫌じゃないから」

あたしは首を横に振って笑う。

「奏さんは光さんの幸せをずっと祈っているよ。
…いい妹さんだね」

「…ありがとう」

光さんは笑った。



ああ…

あたしは、この笑顔に弱い。
< 355 / 503 >

この作品をシェア

pagetop