この想いを君に…
「光くんもね。
最近、休憩時間によくケータイチェックをしてるから…
パパにも『彼女、出来たのか?』って突っ込まれていたけど」

ママはクスクス笑っていた。

「パパは知ってるの?」

あたしは焦って聞いた。

「パパは知らないはずよ。
むっちゃんや光くんがバレるような事をしないかぎり」

ママは苦笑いをしながら

「パパに知られるのは、嫌?」

あたしは湯舟の縁にもたれながら

「嫌っていうより、怒りそうだから」

「怒る?」

あたしはママの言葉に頷いた。

「怒る…事はないと思うよ。
ビックリするとは思うけど」

ママは泡をたくさん作って体を洗っている。

「私はその辺の男の子にむっちゃんをさらっていかれるより、光くんだったら許せるから」

ママがそんな事を言うなんて思いもしなかったから驚いてママを見上げると

「むっちゃんは私の大切な子供なの。
万が一があっても、光くんならむっちゃんを大切にしてくれる事、知ってるから」

ただ、光さんは。

ママより年上なのがネックだと、ママは笑っていた。
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