この想いを君に…
「…!」

ドアを開けたら。

パパが立っていた。

面食らった顔をしていて…

声を出せずにいた。



「…門真さん、あの」

光さんが落ち着いた様子で話を切り出そうとしたら

「…やっぱりね」

パパは苦笑いをして光さんに書類が入った封筒を差し出した。

「光、忘れ物。
家に帰って仕事をするって言ってたけど、肝心な書類を忘れたら出来ないよ?」

「あ…すみません」

光さんはパパに頭を下げた。

「…睦海」

パパの複雑な表情を浮かべた目はあたしを見つめるとすぐに下を向いた。

「帰るよ、車に乗って帰ろう」



目を逸らされた、パパに。





ショック…
< 370 / 503 >

この作品をシェア

pagetop