この想いを君に…
「…ホンマやったら、何やねん、祥太郎?」

光さんはなかなか泣き止まないあたしをなだめるように背中を軽く摩っていた。

「えー!!」

祥太郎の大絶叫が辺りに響く。

「いつから?」

「盆くらいから」

「えー!!!」

祥太郎が驚くのも無理はない。

「そーちゃんは知ってるの?」

祥太郎の、その言葉で思い出した!

あたしはようやく泣き止みかけたのにまた泣き出して

「何かあったん?」

光さんは心配そうにあたしを覗き込む。

「…パパにあれからずっと無視されてる」

ようやく絞り出した声に光さんも祥太郎も一瞬、言葉を失った。
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