この想いを君に…
「今日は暇?」

教習が終わってあたしは国分くんに声をかける。

「うん、予定はないけど…」

「ちょっと、練習する?」

あたしはニヤリ、と笑った。



連れて来たのはお店。

お店の裏には。

割と広い空き地。

所有は彩子ママの土地。

普段は修理したバイクを公道で走行してチェックするけど、たまにここを使って走行させる時がある。

「パパ!」

お店に入るなり、商品チェックをしていたパパを捕まえる。

「教習は?」

パパは優しくあたしを見つめる。

「終わった!次から二段階だって」

「そう」

パパは再びチェックを始めようとすると

「裏でバイクに乗っていい?」

手を止めて顔を上げたパパ。

「…何するの?」

パパはようやくあたしと後ろにいる国分くんをしっかりと見つめた。
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