この想いを君に…
帰り、悠斗と香奈と駅で別れてからあたしは自転車を適当な所に停めてケータイを取り出した。



可能性のある人…



『はあ?俺の血液型?』

電話の向こうでは光さんの少し苛立った声が聞こえる。

「うん、ちょっと気になった事があって」

『そんな事、店に来て聞けばええやろ?』

電話を切りかける光さんに

「パパがいたら聞けないもん!」

『……何やって?』

一瞬、言葉に詰まって声のトーンが低くなった光さん。

『…俺の血液型とお前のパパ、何の関係があるねん?』

「…とにかく血液型は?」

『…AB、やけど?
それがどないしてん』

「…可能性はあるね」

『何の?お前、何が言いたい?』

光さんのイライラはピークに差し掛かっている。

「…パパは本当のパパじゃないでしょ?」
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