この想いを君に…
あたしも食べ終わった食器を持ってキッチンに行く。

「まあ…とにかく。
次のレースは俺がマシンを見るから…
嫌かもしれんけど、損はさせへんで」

光さんはそう言うとあたしの手から食器を取り上げる。

そしてそのまま洗い物を始めた。

「手伝わんでええからな」

光さんは手際よく洗い始める。

家事、ママ並に上手そう…

それはともかく。

「じゃあ、光さんはパパを越えてね」

「どういう意味で?」

言葉に少し、イラッ、とした感情が含まれる。

「全てにおいて。
あたしを満足させてよー!」

光さんだから言える、こんな事。

「…任せとけ〜!」

全ての洗い物が終わって濡れた手のまま!!

あたしの頭をグシャグシャに撫でた。

「…ちょっと、オッサン!」

「誰がオッサンや!」

光さんは寝室まで逃げて戸を閉めた。

「光さんも祥太郎も…
あたしの頭をグシャグシャにして楽しみすぎ!
あ〜!ヤダ!!こんな中年ども!!!」
< 416 / 503 >

この作品をシェア

pagetop