この想いを君に…
「今からバイクで?」

全てのレースが終わり、片付けをしていると祥太郎が顔を出した。

「うん。
昨日子供が生まれたから、今日に入籍も子供の出生届もしてしまおう、と思って」

バイクで帰る、と言う。

「まるで睦海が生まれた時のそーちゃんみたいな行動だけど」

祥太郎は苦笑いをした。

あたしはパパを見ると

「…そういう事もあったね」

パパは照れていた。

「じゃあ、行くよ」

祥太郎が笑うと

「気をつけてね〜!!」

あたしと知樹は手を振った。



あの祥太郎が。

いつの間にか遊びを辞めて。

家族の為に必死。



光さんも。

いつかこんな風に。

想ってくれる事があるのかな?



とはいえ。

まだまだ先の話だろうし、それまではどうなるかわからないけど。
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