この想いを君に…
5.残酷な春の終わり
「ママ」
あたしは家に帰ってキッチンで夕食の用意をしているママの隣に立った。
「おかえり」
ママはいつも通り、慌ただしく料理している。
「あたし…本当にパパとママの子供?」
ママの手が、止まった。
そしてあたしを見る。
「…ぷっ」
急に笑い出すママ。
「じゃあ、誰の子供なの?」
ママは笑っているけど。
口元、引き攣ってるよ…
「…ママ、本当に高校の時、パパと付き合っていた?
どうして写真がないの?」
ママは一度も。
高校の写真を見せてくれた事がない。
「だって、実家のどこに置いたか忘れたもん」
決まってママはそう言う。
「じゃあ、悠斗の家に行って探してくる」
「迷惑だからやめなさい」
ママの顔がムッ、としている。
「じゃあ、悠斗に頼む」
「ゆうくんにも迷惑!」
ママの声が大きくなった。
「ただいま、どうしたの?」
泰樹が帰ってきた。
「…なんでもない」
ママはそう言うと再び料理を作りはじめた。
あたしは家に帰ってキッチンで夕食の用意をしているママの隣に立った。
「おかえり」
ママはいつも通り、慌ただしく料理している。
「あたし…本当にパパとママの子供?」
ママの手が、止まった。
そしてあたしを見る。
「…ぷっ」
急に笑い出すママ。
「じゃあ、誰の子供なの?」
ママは笑っているけど。
口元、引き攣ってるよ…
「…ママ、本当に高校の時、パパと付き合っていた?
どうして写真がないの?」
ママは一度も。
高校の写真を見せてくれた事がない。
「だって、実家のどこに置いたか忘れたもん」
決まってママはそう言う。
「じゃあ、悠斗の家に行って探してくる」
「迷惑だからやめなさい」
ママの顔がムッ、としている。
「じゃあ、悠斗に頼む」
「ゆうくんにも迷惑!」
ママの声が大きくなった。
「ただいま、どうしたの?」
泰樹が帰ってきた。
「…なんでもない」
ママはそう言うと再び料理を作りはじめた。