この想いを君に…
「ごめん、今日は行けない…」

そう言うと知樹は凄く悲しそうにあたしを見つめた。

「むっちゃん、今日は俺ももう、走らない。
そんなむっちゃんを見て、安心して外になんか行けないから」

知樹はそう言うとベッドにもたれ掛かるようにして座る。

「…一体、どうしたの?」

そう言われても言えない。

「学校で嫌な事、あったの?」

「…ないよ」

「ゆうくんに彼女が出来たとか?」

「…なんで悠斗が出てくるの?」



しばらく無言になる。
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