この想いを君に…
「よっぽど、悠斗の事が好きなんだな」

帰り道、パパがふと呟いた。

「だって、悠斗は優しいから」

小さい頃。

よく悠斗の家に預けられた。

弟達が生まれてからは特に。

悠斗がいてくれたから良かったけど、本当は自分だけがのけ者にされているようで悲しかった。

弟達が三つ子だから仕方がないんだけど。

ママがどうしてもそちらに手がかかっちゃうから。

あたしは悠斗の家に行かない時はパパと一緒にいる事が多くなった。

子供用のバイクを買ってもらってからは時間のある時にパパにサーキットがある所に連れて行って貰って練習してた。

色んな大会で上位に入って、ライセンスも取って。

祥太郎…パパの弟みたいな人なんだけど、祥太郎の高校時代を彷彿させるとかそんな事を言われてるけど。

あたしには祥太郎は遠い存在すぎて、よくわからない。



何にせよ、悠斗は小さい頃からの遊ぶ相手だったし、今でも色々と相談に乗って貰っている。

高校も二人でこっそりと合わせて受験してた。
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