この想いを君に…
「むっちゃん、ここって!」

悠斗は建物の前で躊躇した。

一段と派手な外装。

ここはおとぎの国かというような。



ラブホテル。



「ここなら誰にも邪魔されない」

「邪魔はされないけど…」

悠斗の動揺ぶりに思わずあたしは笑って

「昔、よくパパと泊まったよ、レースの時に。
たまに光さんや至さんも一緒だった」

悠斗は大きくため息をつくとあたしに左手を差し出した。

あたしはニッ、と笑って悠斗の手を掴んで連れて入った。
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