美しき日々
おじいちゃんとさくら
昔、私のおじいさんは言っていた

「キレイな桜だ。」

おじいさんは一本の桜の木を見上げて行った。
公園の真ん中に一本だけ立っている桜の木だ。

「こんなのの、どこがきれいなの?。」

私は聞いた。
10月の中旬。
もう桜は枯れていて、葉も落ちていた。

「あぁ、きれいだよ。ヒロシ、お前にも分かる時が、いつかきっと来るよ。」

それから1ヶ月、おじいさんは死んだ。
ガンだ。

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