時の間

決死隊

『・・・涼君が行くなら
・・・あたしも行く。』




『えっ??』




どこが安全なのかも解らない今、
「来るな!」とも言えない。



『・・・どうなっても、知らないよ。』



『えっ! あっ・・・うん。』



止めることもできない。
ただ一緒に連れて行く。
・・・それが正しいんだと・・・
そう思うしかなかった。




これでいいんだろうか・・・。




僕には、この時知る術もない。



ただ、このまま置いていく・・・。

それだけは違う、そう思えてならなかった。














回りがざわめく中、僕たち二人は
入口(隣の両)の前に立った。



(・・・ふぅ。 
大丈夫。
うん。
きっと・・・
・・・きっと大丈夫。)



自分に、そう言い聞かせながらも、
回りの視線・・・
特に怜香の視線が痛い。



不穏・・・そして、
不安の空気の中、意を決し・・・




『ちょ・・・ちょっと待ってくれっ!! 
隣へ行くのかい??
・・・私も一緒に行っていいかな??』




『えっ??』
『えっ??』





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