時の間

存在者

『・・僕、運転席を見てきますね。』



僕は、二人の肩を軽く叩き
運転席の方を向く。




そう。




僕がここに来たのは、
電車を止めるためだ。



いつまでも、
意気消沈してもいられない。


僕は、一気に運転席まで走った。




(いるのか? いないのか? 
いないなら僕が・・・。)







『・・・?!』












いた。





運転士は、
ちゃんとそこに座っていた。






予想外だった。




こんな状況だ。

半ばいないものだと
諦めかけていたが。





ガンガン!!ガンガン!!






『運転士さん!!電車を止めて下さい!!

聞こえますかっ??

運転士さん!!』




僕は、
ドアを叩きながら叫び続ける。




しかし、反応がない。




どうも様子がおかしい。




そっと横にづれ
窓から運転士を覗いてみると・・・














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