時の間

不変

『・・・。
そうかい。
なら、まず最初に私が中に入ろう。
涼君、ドア開けてもらえるかい??』



そういうと、西田さんは大きく息を吸い込み深呼吸している。


『わかりました。

じゃ、いきますよ。

いいですか??』



僕は、そう言うと西田さんの合図を待つ。



そして、西田さんの首が
縦に振ったのと同時に
一気に開け・・・











開け・・・








・・・開かない。




(えっ??)




なんどもなんども引いてみるが、
ドアノブは回るのにドアはびくともしない。



『・・・くそっ!! ドアが開かない!!』



僕が、そう言うと、



『なんだって?? 
裏から鍵でも掛けてあるのか??』


そう言うと、
西田さんも一緒になって
ドアを引っ張る。


しかし、二人がかりで引いても
びくともしない。



それどころか・・・これは・・・









『ちっ。
まったく動く気配すらないなぁ。』



そう言いながら、西田さんは両の手のひらを眺めながら何やら考えている。


その表情には、また違った焦りすら見える。



それは、僕も一緒だった。












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