見えない罪と、月
「どういう事ですか!? あたしの下着を盗んだのはこの人でしょう?」

「いや、違うよお嬢さん」


警察官は女性に下着泥棒をしたのはセイルではない事、

セイルはその下着泥棒を捕まえてくれた人だと言う事。つまりは女性の下着を取り返した人だと言う事を。

それらを話を終える事には周りにいたギャラリーのいなくなってしまっていた。


「あたしってばうっかり……ごめんなさい!」

「分かってくれただけで良いです」


警察官は笑顔でその場を去る。取り残された2人は無言になる。

その空間に耐えられなかったのか、女性はセイルに“お茶でもどう?”と聞く。

最初は遠慮したセイルであったが女性の強い押しに負け、ご馳走になる事になってしまった。
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