見えない罪と、月
「セリル1人で大丈夫かな……?」
「俺を何だと思っているの。
少なくとも今の兄さんがついて来ても足手まといだし。
ところでルシェさんが何処にいるかとか分かる? どうせイレイスでしょ?
あいつらが消えて行った方向でも良いから分かる事教えて」
「……あっち」
呆れるようにセリルが言えば、セイルはある一定の方角を指差す。
何も言わずにセリルはその方向を確認すると、
落とした明かりを拾ってその方向へと走り出そうとした。その瞬間。
「セリル、待って…………」
セイルに呼び止められる。
あまり猶予がないかもしれないと言うのに、何だと言うのか。
「俺を何だと思っているの。
少なくとも今の兄さんがついて来ても足手まといだし。
ところでルシェさんが何処にいるかとか分かる? どうせイレイスでしょ?
あいつらが消えて行った方向でも良いから分かる事教えて」
「……あっち」
呆れるようにセリルが言えば、セイルはある一定の方角を指差す。
何も言わずにセリルはその方向を確認すると、
落とした明かりを拾ってその方向へと走り出そうとした。その瞬間。
「セリル、待って…………」
セイルに呼び止められる。
あまり猶予がないかもしれないと言うのに、何だと言うのか。