そして海の思い出を胸に

うわっ。
ちょっと、待った!

私、温かい筈だよ……座りながら、上半身、後ろから抱かれているんだから!



慌てて顔を動かすと、タオルが落ちる。



「お目覚めですか、お姫様?」



涼?!



声を聞いただけで誰だか分かり、涼の腕から逃れようとするけど、無駄だった。

体に力が入らないんだもん。

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