そして海の思い出を胸に

「よっ」

そう言って、いつものこめかみに指を当てるポーズで挨拶した。



「どうして私がこの部屋に居る、って知ってるの?」

だって、ここ2階なんだけど、涼は私の部屋のちょうど真下に居るんだよ?



「そんな事、どうでもいいじゃん。やっと会えたんだから」

そのセリフに胸が、ギュッ、と締め付けられる。



2日会っていないだけなのに、もっと会っていなかったような感じがした。

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