そして海の思い出を胸に

私、涼から視線を外す。



「別に、話したくないんだったら、無理にとは言わないけど」

涼が付け加えて言った。



「いいよ、言う」

そう答えた。



「……恋人……って言うか、そんな感じ」

「ん? 随分、曖昧な言い方だな?」



だって……。



「私がまだ、小学6年生の時の事だもん」

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