そして海の思い出を胸に
「美雪」

「ん?」

「おまえ……僚二の事、思い出してただろ?」



「えっ?」

私は再びお兄ちゃんに視線を戻すと、お兄ちゃんは苦笑いしてた。



「うわごと言ってたぞ」

「うわごと?」

「『僚二を助けて』……ってな」


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