そして海の思い出を胸に

「ごめんなさい、涼。 ……私……」

思わずその場で俯いてしまう。



目の前にあの海があるから、あまりにもリアルに感情があの時に戻ってしまってた。



けど。

今はもう、あれから4年も経っている。



足音が聞こえてきて、ハッ、とした。

顔を上げようとした瞬間。



えっ?



私は涼に抱きしめられていた。


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