そして海の思い出を胸に
何を私、浮かれてたんだろう。
私のせいで僚二は笑う事も、
バスケをする事も、
泳ぐ事も、
舞台に立つ事も、
何もかも……
出来なくなってしまったのに。
だから私、僚二の分も頑張る、って……2人分なんでも頑張る、って決心したのに。
なのに。
私、涼から離れようと手で押し返そうとしたけど、逆に涼の腕に力が入り、身動きが取れなくなる。
「俺は嫌いになったりしない。むしろ、僚二が守ったおまえの事を、よりいっそう大切に思うよ」
「ダメ……止めて」