そして海の思い出を胸に


「好きだよ、美雪」



その言葉を聞いた瞬間、無意識に瞳から頬に、温かい何かが滑り落ちた。



「おまえの悲しみは俺が半分、背負ってやる。
 そして、楽しい時は一緒に笑ってやる。
 ずっと、俺の傍に居て欲しい。
 いや、俺がずっと、おまえの傍に居てやるから」



涼が私の全てを包み込むような笑顔をした。



「1〜2日会わないから、その間、考えてみて? なっ?」

そう言うと、涼は後ろ姿のまま手を振って、去って行った。


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