そして海の思い出を胸に
次に希未は、私の隣に座っている真実の方へしゃがんで声を掛ける。



「ねぇ、真実」

「私、泳げないもん」

「知ってる。で、1つ提案」



そう言って希未は、私と真実の顔を交互に見た。



「ここから少し行ったところの入り江に、ボートがあるんだって。地元の人に頼むと、貸してくれるらしいよ? 私達も行かない?」

そう言いながら、真実の左側に座る希未。

< 2 / 247 >

この作品をシェア

pagetop