そして海の思い出を胸に
で。
合宿から帰って来た翌日、ご指摘の通り、私……髪をショートにカットしたの。
涼と僚二への気持ちのやり場が見付からなくって。
なんか、気持ちを切り替えたくって。
「東野。理由は後でいいから、席に着け」
意外にも担任の北野先生の最初のセリフは穏やかで、安心するけど……後が怖そう。
でも、やっと少し呼吸が落ち着いてきたので、体を真っ直ぐにする。
……。
一瞬。
頭の中が、真っ白になる。