そして海の思い出を胸に
「ねぇ、真実〜、行こうよ♪ ずっと前から、あんた言ってたでしょ? ボートって乗った事ないから、乗ってみたい、って」


「でも、泳げないもん。池とかならまだいいけど、海って波あるでしょ? ボートから落ちて溺れたら困る」


「入り江でほとんど波無いとこで、海底とか見れるんだって。大丈夫。万が一の時は、私が助けてあげる……と言う事で、真実はOKね♪ で、美雪〜」



そう言って、今度は私を覗き込む。



「私は……」
「行ってこいよ」



私が断ろうと思っていたら、背後から人の声。

振り返ると……。



「お兄ちゃん!」

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