そして海の思い出を胸に
「……ま、いいか。じゃ、また」



えっ?

『また』……って?



「涼さん」

帰ろうとする涼さんを呼び止める。



「ん?」

「さっきの質問」

なんで、私に彼氏がいるか、なんて訊くの?



「あのね」

そう言いながら私の真正面に立つ涼さん。



そして。





「俺ね、美雪に惚れたの。

 一目惚れ、ってやつ?」




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