そして海の思い出を胸に
シュートが決まらないってのは、実に面白くない。
やっぱり、昨日のあの涼さんがいけないんだ。
冗談でも『一目惚れ』だなんて言うから……気になって眠れなかったじゃない。
カゴからまた1つボールを取って、フリースローラインに立つ。
シュッ ダン…ダン…ダン
よっしゃ、入った♪
思わず、小さくガッツポーズ。
「ナイスシュート」
ドキッ
パチパチパチ、の拍手と共に、背後の入口の方から聞き覚えがある声がする。
今の時間帯はまだみんな寝ている筈。
ここの起床時間は7時だから。
で、後ろを見ると……。