双子の王子様
「や…やっと…着い…た。」
繋は家の門の前に立っていた。
両脇に子供を抱え、肩で息をして。
いつもは平気で森の中を行き帰りしている繋だが、子供2人を抱えて歩くのは少し限界というものがあった。
繋は呼吸を整えて、家の門を通った。
その先には広い庭があり、とても綺麗に整備されていた。
繋は庭を通り過ぎ大きなドアの前で止まった。
「…どうしよ。」
繋は今、両脇に子供を抱えている。
そして目の前には大きなドア…
「開けられない…」