空より青く、海より青く。



ケータイには、『相田隆文』という字が浮かび上がっている。



――相田…隆文?

俺はそんな奴知らない。

誰?誰だよ?

まさか――…



「電話、出ろよ」



美空は震える手でケータイを手に取った。



「…もしもし…」


怯えたような、美空の声。


「…はい…はい…ごめんなさい…。隆文さんが…好きです…愛してます…」





美空は、泣きながらそう言った。





本心じゃない。

それは明らかだった。





美空が電話を切った後、俺は美空を問い詰めた。






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