空より青く、海より青く。



俺は住み込んでいた店長の家を出て、


美空と暮らしていたアパートに戻った。









そして、もうひとつ朗報。



事情を知った店長が、俺を養子にしたいと言ってくれた。




実際はイトコでも、俺と美空は戸籍上は姉弟。




そこを崩さないと、結婚できないから……。












「海都君、俺は前に、『この世に偶然はない、すべて必然だ』って言っただろ?」



俺の事情を聞いたあと、店長は静かに話し始めた。



「これ…な、俺のかみさんの形見なんだ」





店長が白いワイシャツの袖をめくりあげると、そこにはいつか見た細いブレスレットがあった。









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