空より青く、海より青く。
「…え?どういうこと……?」
美空は目を丸くして俺を見ている。
俺は、そんな美空から目を逸らしたまま。
「もう…疲れたんだ。姉弟でこんなこと…周りの目が気になって仕方ないし。
美空だってそうだろ?普通の恋愛した方が楽だし、楽しいに決まって…」
「違う!!あたしは……っ」
俺の言葉を大声で遮り、
「あたしは……海都じゃなきゃ…やだよ…っ……」
美空の目から、大粒の涙が零れた。
ごめんな、美空…。
泣かせてごめん。
傷つけてごめん。
でも、俺と一緒にいても、ダメだから。
美空は、もっと幸せになれるんだから…。
だから、お願い。
俺の嘘に、騙されて。
「俺はもう…嫌なんだ。普通の恋愛がしたいんだよ、『ねーちゃん』。」
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