空より青く、海より青く。



俺はバイトの店長に頼み、住み込みで働かせてもらうことにした。



「あれ?海都君ってお姉さんと二人暮らしだって言ってたよね?あっ、さてはケンカしたんだな?」



何も知らない店長は、たわいない姉弟ゲンカだと思ってるんだろう。





…ケンカした方が、どんなに楽だろう…。


お互いこんなにも好きなのに、別れなきゃいけなかった。


俺達が『姉弟』だから。









腕組みをして優しく問い掛ける店長に、俺は「はぁ、まぁ」と曖昧な返事をして力無く笑った。










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