空より青く、海より青く。
「海都君さ、もしよかったら、ウチで正社員として働かない?」
突然の店長の言葉に、俺は驚きを隠せなかった。
「…え?店長…」
「海都君、勤務態度もマジメだし、仕事の覚えもいいしね。復学する気がないなら、本格的にウチで働くのはどう?」
「…い、いいんですか?」
「何が?」
驚きのあまり声が思うように出ない俺を見て、店長はケラケラと笑っている。
「俺、学歴…中卒ですし…」
「そんなの。勉強ばっかり出来たって、社会に通用しない人間はいっぱいいるよ。
俺が海都君を認めてるんだから、学歴なんて関係ないよ。どう?」
そこまで言ってもらったら、俺に断る理由もない。
「よ…よろしくお願いします!」
店長は嬉しそうに頷いた。
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