空より青く、海より青く。



「…で?俺に何を尋きてぇんだって?」



大きな黒いソファーに踏ん反り返り、右手にタバコを持ちながら、見下すように俺を見てくる。






…俺は、コイツが嫌いだった。



幼い頃から、コイツの目、態度、ニヤけた口元…



なんだか恐ろしくて、よく美空とふたりでばーちゃんの陰に隠れた。










でも、これから俺は…



もっと、コイツのことを憎み、嫌うことになるかもしれない。














俺は、俺と誠二おじさんを挟むガラス製のテーブルに、封筒を差し出した。



誠二おじさんは封筒を開け、中に入っている戸籍謄本をちらっと見ると、



謄本を封筒に戻し、俺の目の前に放り投げた。






「…おじさん。どういうこと…?」






誠二おじさんは右手に持っていたタバコをくわえ、すぅっと煙を吸うと、



タバコを灰皿に押し付けた。






「…まぁ、いつかこんな日が来るだろーなとは思ってたがな」




おじさんは、俺を見てニヤッと笑った。







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