空より青く、海より青く。
…あぁ、納得したよ。
十分すぎるほどに。
『俺と美空は姉弟じゃない』
『俺の本当の親は、最悪な奴』
それがわかっただけで、十分だ。
「…それにしてもよぉ〜、美空、アイツ最近色っぽくなっただろ?」
誠二おじさんの言葉に、俺の眉が一瞬ピクリと反応する。
「クリスマス前、街でたまたま見かけたんだがよ…出るとこ出て、イヤラシイ身体つきしてんなぁ、アイツ。
男モンの服選んでたから、彼氏に堪能されてイイ身体になったんだろーなぁ。
惜しいな、姪じゃなかったら……」
――ガッ!!
気付いたときには、もう遅かった。
俺は誠二おじさんの胸倉を掴み、
握りしめた右手の拳で、おじさんの左頬を思いっきり殴っていた。
.:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.