愛かぎ*love×key*
やっぱり悲恋愛ものはやめて明るいラブコメにしちゃおう。
その日から和人に隠れてこっそりケータイ小説を書き始めた。
結構自信作♪
まだ読者も一人だし感想書き込みもゼロだけど自己満足の世界に入れる。
だってさ妄想ならいくらでも好きなことできるし。
例えば和人と同じ教室で授業を受けるなんて現実ではできないけど小説の世界ではできるもん。
だから……
遅刻しそうになってバタバタと階段をかけあがっている私の目の前に和人が飛び出してきてぶつかって
第一印象最悪。でも……
そこまで書いたら真央から電話がきた。
「はーい」
『ケータイ小説読んでるよ!和人さん転校生?隣の席?』
「なななんで分かったの?まだ書いてないのに!」
『ぎゃはははは!勘弁してよぉ!ラブコメじゃなくてコメディだよ!ベタベタだよ!お腹痛ーいっ!!』
…………………………。
……む、ムカつく。