my Life

｢はははははは！ いやーウケる。まじウケる！｣

｢うっせーよ……｣

時は昼休み。隣で座ってご飯を食べている大事な親友の翔太は、１時間目の数学のことで笑っていた。

｢でもまじでウケたぜ？ お前、問題に『因数分解をしなさい』って書かれているのに、『この問題はすでに展開されている』って黒板に書いて普通に自分の席に戻るんだもんな。あの瞬間、クラスの奴ら全員肩を震わせていたぜ？｣

全員に聞こえるような大声でそれを言ったため、周りにその声が聞こえたのか、教室にいた奴ら全員が肩を震わせながらご飯に箸をつけていた。

｢全く、俺の恥を広めるようなことは止めてほしいんだが？｣

｢何言ってんだ？ お前｣

｢え？ 何って……｣

｢もうすでに全クラスに広まってるって｣

｢な、何だと!?｣

｢あ、後、この出来事を新聞部の『今週のマジウケ』っていうのに載せるらしいぞ～。これでお前も有名人だな｣

｢ちょっと待て！ 冗談じゃないぞ～。この俺の今世紀最大の恥ずかしい出来事を記事にされてたまるか～｣

京は食べかけの弁当をほったらかしにして、顔を鬼にしながら新聞部の部室へと音速の早さで走っていった。

｢いやー人をからかうのっておもしれーなー｣

そして翔太は、また自分の弁当を食べ始めた。