my Life
「……」

「……」

二人の間に沈黙が流れる。京は今だにどうしようか迷いながら空を見ていて、加奈はその隣で広がる街並みを見ていた。

「ねぇ……」

沈黙を破るかのように加奈が京に話しかける。

「何だ?」

「京って……あの公園で何をしてるの?」

「公園?」

加奈の一言に京は起きあがって聞き返す。

「誰もいないあの公園よ。昨日もそこにいたんでしょ?」

「どうしてそれを?」

「……偶然見たのよ。京が公園のブランコに座っているところを」

すると加奈は京に目を向け問いかける。

「あの公園で何をしてたの?」

「……」

京は言葉に詰まった。
もしここで「幽霊の女の子と話をしてた」とでも言ってしまえばただの痛い人になる。
だから京はあえてありえそうな嘘で答える。

「ちょっと……一人になりたかったんだ……」

「嘘でしょ?」

「……まじだ」

「京の嘘って分かりやすいよ?」

「いや……本当だって」

「……言ってくれないの?」

加奈は上目遣いで京に聞いてくる。
だが京は、そんなことは気にも止めず、ただ「本当だって」という言葉を繰り返した。
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