ラブソングが聴こえる
HARUのマネージャーに案内されしばらく別室で待っているとHARUが現れた。


「ごめん。少し待たせちゃったかな。」


前の打ち合わせの時が会うのは初めてで、あの時は冷たい威圧的な印象と


かなり俺様な人だと思ってたけど、今日のHARUはまた違って見えた。


そう、あの『大丈夫だ』と言った時の温かみのあるどこかほっとするような


全てをその手で包み込んでくれそうな余裕と豊かさ


それはまるでどこまでも続く大草原のような、動物の生と死を受け入れて共に在り続けるサバンナのような雄大さがある。


彼は本来こういう人なんだろう。


彼はプライベートでは、カジノ賭博をしてるとかやくざと関係があるとか言われ


また黒髪の碧眼でくっきりとした二重瞼、親がハーフらしく日本人離れしたその美しすぎる容姿と高い身長は本当にモデルのようで


言い寄ってくる女性が多くかなりの女性と関係があると


噂されるプレイボーイで破天荒な彼だけど


いま目の前にいる彼にはそんな印象は受けなかった。







< 29 / 44 >

この作品をシェア

pagetop