「「キミが…」」 (大地&美波) 【記念】
河野 大地




「………。」

今、けっこうでかいデパートにいる。
俺はあるコーナーで固まっていて、一緒に来ていた奴も呆れている。



「大地ーまだー?」

「……」

「ったく適当でいいじゃん」
俺の場合それじゃダメなんだよ。
だって美波だぞ!?
美波は同級生で同じ部活のマネジ。
で、俺の好きな奴。


今いるのはホワイトデーのコーナー。


「信之介は何買ったんだよ」

「バタークッキー。美波好きだから」

「……健は?」

「飴とタオル」

信之介は美波と幼馴染でいいよなぁ。



「あれ篠岡じゃね?」

「あ、ほんとだ」
「あ……」

「篠岡!!」
俺が篠岡を呼ぶと篠岡はこっちを向いて笑顔で来た。


「篠岡も美波の?」

「うん。あとクラスの」

「………お前もらってたの…?」

「え?うん」

「って健は?」

「俺は好きな奴にしか返さない主義」

「上げた奴可愛そうに……」

「んだと」



「あ、……」

「どーした?」

「ちょっと買ってくる!!」



健達と話してる間にも頭の端には何をあげるか悩んでいて今思いついた。


あれあげればいいじゃん。





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