ルル涙〜ナミダの恋人(上)
それから、兄さんと昼食をとり
山小屋に住んでた同じ名前の
『野田 俊輔』
さんの話しをしてくれた。
『その俊輔さんは、何で山小屋で暮らしているかって聞いたら
「ある運命の人に会うため」
って言うんだよ』
ある運命の人?
『へぇ。不思議な話だねぇ。
で、まだ会えてないのかい?』
母さんが兄さんの二杯目のご飯を注ぎながら、聞く。
『まだ、会えてないらしいよ。
だけど、もうすぐ会えるそうだ。』
少しだけ
胸騒ぎがした。