ルル涙〜ナミダの恋人(上)



しばらく泣いた後、落ち着きを取り戻して俊輔さんと向き合う。



『ごめんな。
驚かせて。』



『う、ううん。
私も涙と重ねて見たりして、ごめん。』





青い空に浮かぶ
真っ白な千切れ雲は
ふわふわ、空の彼方を舞っている。





『でも、どうして?どうしてココに居るの?』



『君のお兄さんに聞かなかった?』




やっぱり、兄さんが会った『俊輔さん』って……。




『山小屋で会った兄さんと同じ名前の人って、俊輔さんだったの?』





俊輔さんは
優しく微笑んで



『そうだよ。』
















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