ルル涙〜ナミダの恋人(上)
『涙は言ってた。
もし、俺が死ぬなら
俺はアイツの運命の人じゃない。
本当に運命なら
俺は死なないから、って。』
瞬く間に
私の涙腺は弱り
ナミダが流れていく。
『……っ……!
涙が?何でよ!!』
『涙が………涙が癌だって宣告された時からだよ』
未だに信じられない。
そんなの、単なる幻聴にしか過ぎないよ。
『ゴメン。
唯歌が待ってるから、帰る。』
私が
その場しのぎと
立ち上がった時………