未熟な僕ら
チャララチャッチャラー
と、某猫型ロボットの真似をしながら鞄から取り出した一品。
「あたしの手作りクッキー」
「っくそっ!その手があったカー……」
もぐもぐ。
うまいね、
ありがと。
あ、口についてる、
ん、
ふふん、伊達に小学校から親友やってないわ。
美紀があたしが作ったお菓子に目がないことくらいしってるのよ!
おーっほっほっほー……
そうして見事友人関係を修復したあたし達。
関係が危なくなった原因であるこの手紙を書いたらしき人
黒乃 圭
実はこんな風に現実逃避したくなるくらいにすごい人。
勝った喧嘩は星の数、、泣かした女も星の数。
痛い目見たくなきゃ近付くな。
障らぬ神に祟りなし。
そんな人。
うちの学校の災害被害順位は、地震、雷、黒乃様、火事、の順番なくらいに恐れられている。
火事より黒乃様がご機嫌斜めになる頻度の方が多いから、だそうな。
「「はぁっはぁっはぁっ」」
タンタンタンタンっ!!
只今階段爆走中です。
ちゃんと下にはジャージ履いてるんでパンチラの心配はいりません。
ただ私は今日無事に家に帰れるかどうかが心配です。
他の生徒の視線が痛いけど私の命には代えられない。
待たせたら、殺されそうな気がする……
あの後事の重大さにようやく気付いた私達は屋上に向かって走り出した。
美紀にはドアの前で待っててもらうことにして、
やっと着いた屋上のドアの前。
下にはいてたジャージを脱いで、身嗜みを整える。
このドアの向こうに黒乃様がっ………
考えるだけで胃に穴開きそう。
告白だったらどうするー?
まっさかねー☆!
あっはっはっはっはー…
行く前に最後に交わした美紀との会話。
超小声でちょっと苦笑いでちょっと涙目。
笑えない…
屋上に続くドアの取っ手を握る手が震える。
最後に美紀に敬礼をして、握っていた取っ手に力を入れた。
死んできます!
ガチャリ
そーーっ
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