【短編】先生との危ない関係
そして6時間目も終わり、下校。
ほんとなら、先生を待つんだけど……
「李実!一緒に帰ろう?」
「うん、いいよ!」
唯一の楽しみの時間なのに。
あたしはそれを拒んだ。
しかも、
今日が週に一回のデートの日。
いつもなら、本当に楽しみで、嬉しくて、飛んで喜ぶのに………
「はぁ………」
自然と漏れる溜息。
「どうしたの??」
心配に思った李実が、あたしの顔を覗きこんだ。
「ううん、なんでもない。今日、李実暇?」
「暇だけど」
「どっか行かない?カラオケとか」
「珍しいね、安奈から誘ってくるなんて」
やっぱ、そうだよね。
でも、いいの。これで………